理事ご挨拶
私たち「一般社団法人日本金融教育支援機」は、日本人の金融リテラシー向上を目指して2022年12月に設立した民間団体です。
金融教育を普及させたい教育現場、金融知識を学びたい人たちの双方を支援し、日本人の金融リテラシーの向上に寄与したいとの思いを団体名に込めています。
設立した2022年はまさに新型コロナが猛威を振るう真っ只中でした。現代は、全く先が見通せない不確実な時代であり、大人たちの過去の成功体験によって子どもたちを導くことができる時代ではありません。
老若男女が社会・経済の仕組みや制度を自らよく学び、判断・選択する必要があります。その中で金融リテラシーは、指針のない現代社会を生き抜き、次世代に有形無形の財産を残していくために、全世代に必須の教養です。
「人生の選択肢を増やす金融教育を」
これが当機構の活動目的です。親の金融リテラシーが子どもの未来を左右する家族間格差や、地方で金融教育に触れる機会が少ないために金融詐欺の被害を受けるといった地域間格差など、昨今さまざまな金融リテラシーの格差が多くの問題を生んでいます。
当機構は「お金の8つの力」と「FESコンテスト」の2つのアプローチで、正しい金融リテラシーを全国に普及させ、自分らしく生きるための選択ができる後押しをしてまいります。
①「お金の8つの力」メソッドによる金融教育
お金には一瞬で人生を変えてしまうほどの力があり、強い武器にもなれば、恐ろしい凶器にもなります。当機構では「お金の8つの力」として、「使う」「稼ぐ」「納める」「貯める」「備える」「贈る」「借りる」「増やす」に分類し、多様な切り口から日ごろ何気なく使っているお金についてわかりやすく伝えることを心がけています。
②FESコンテスト:金融指導者の育成を通じた金融リテラシーの向上
当機構では各種学校と連携して、中高生が金融教育を実践する「FESコンテスト」を全国で開催しております。
「教える」立場にたつことが一番の「学び」である、というコンセプトのもと、そこでは中高生が小学生のために金融教育の動画教材を制作します。教えることで金融教育を自分ごととして位置づけ、深い学びを提供していきます。
運営に関わる大学生や学校の教員にとっても、このコンテストが金融教育の本質を考えるきっかけとなっています。
老後の資産形成への意識が高まるなか、新NISAもスタート、学校での金融経済教育も必修となりました。金融リテラシーの必要性を多くの人が認識するようになりましたが、適切な金融教育を提供できる人材が不足しております。当機構は全国各地で想いを持った金融教育の指導者を育成することによって、お金について正しく対話ができる文化を育み、日本人の人生の選択肢を増やすことができると信じております。
今後とも「関係人口」を増やすことにより、金融教育の振興を図る。それが、私たち日本金融教育支援機構が「普及させたい、学びたい」の双方を支援する理由であり、願いでもあります。
当団体の活動を応援くださる皆様へのご挨拶とさせていただきます。
一般社団法人日本金融教育支援機構
理事・監事一同