2024年7月2日と7月4日の2日間に渡り、横浜市立寛政中学校の生徒(中学3年生、2クラス計50名)を対象に各日2時間の金融教育授業を実施しました。
講師はメイン講師として当機構認定講師の高田 頌子と片原 隼、サブ講師として高野具子、大学生サポーター講師の藤田美優が担当しました。
授業内容と生徒の様子
今回は、「価値と価格のワーク」と「FESコンテストのワークショップ」の2部構成で授業を行いました。
「価値と価格のワーク」
「価値と価格のワーク」では、生徒の皆さんが積極的に手を上げて自ら講師に対して発言したり、隣席の生徒同士で話し合う様子が印象的でした。世の中の職業が約28,000種類あることを説明すると驚きの声が上がり、また付加価値と値付けの根拠を深く考えてアイディアを出したりと、前のめりになって課題と向き合ってくれました。
講師が「お店へ行く価値とは何か、考えてほしい。」と提案したところ「店側の視点なのか、それとも顧客側の視点なのか?」という鋭い質問が上がり、生徒の皆さんが俯瞰して物事を考えることが出来る点に感心しました。
金融トラブルについて考えるパートでは、闇バイトや詐欺の具体的な事例とそのリスクを伝えました。生徒の皆さんからは「犯罪は嫌だ。」「あやしい!」といった反応があり、主体的に考えている姿が見られました。
「FESコンテストのワークショップ」
2日目の「FESコンテストのワークショップ」では、お金に関する8つのテーマから1つを選び、動画制作のアイディア出しと深堀りまでを体験してもらいました。
「ガチャ課金をしすぎてしまう小学生に向けて、動画を制作したい。」や「大切な家族のために貯金について伝えたい。」など、それぞれの個性を感じるテーマの深掘りを行っていて講師陣も目を見張る思いでサポートしていました。
教員アンバサダー:水山先生のコメント
今年度、中学校3年生の夏休みの自由課題として、FESコンテストへの参加を試みることにしました。
「お金の勉強」という、コンテンツ自体にも魅力はありますが、
「中学生が動画づくりを通して社会と繋がり、誰かのためになる取組ができる」ということが、参加の決め手になりました。
授業は2時間構成で、1時間目に「価値と価格」について、
2時間目に動画制作に向けたプロット作りを、それぞれ認定講師の先生方に実施していただきました。
「価値と価格」は、お金にまつわる本質的な要素であり、
生徒たちにとっては、ふだん何気なく使っているお金について、
あらためて考え直す機会になったように思います。
また、「価値」という観点から物事を捉える大切さや注意すべき点についてなど、
単なる「お金の話」に終始しない、見方や考え方についても学ぶことができました。
動画のプロット作りでは、どんな内容なら伝わりやすいか、
何を題材にすればいいのかなど、見る人の立場と自分の興味とを照らし合わせながら取り組むことができました。
出来上がった制作案を提出してもらうと、テーマや内容をよく考えられたものも多く、
「自由課題」であるにもかかわらず、
「よかったら、そのプロットでぜひ作ってみて!」と声をかけてしまうほどでした。
この取組は、動画作成にいたる過程のあちこちが、
学びの可能性に溢れたものだと感じています。
今後、どのように発展・充実させていけるのか、私自身も微力ながらチャレンジを重ねていきたいと思います。
今後について
一般社団法人日本金融教育支援機構では、学校ごと・学級ごとのニーズをお聞きして、ご要望に応じた金融教育のカリキュラム作成と講義を実施しています。
新たに金融教育の授業を企画されている学校関係者様は、ぜひお気軽に当機構までお問い合わせください。