
ヒューマンキャンパス高等学校の2025年前期オンライン講座として、日本金融教育支援機構が金融教育プログラムを実施しました。
本プログラムは「金融経済」と「投資」の2つのカリキュラムから構成され、生徒が金融リテラシーの基礎から実践的な投資知識まで体系的に学べる内容となっています。講座には、当機構認定講師の大谷明、高田彩香、中園和博、鎌倉一江、鬼丸正彦、竹本浩、小林正幸、朽網哲朗、夏野拓也、大学生サポーター講師の西尾茉莉杏、筒井璃紗子が登壇しました。
プログラムの概要

今回の金融教育プログラムでは、生徒が金融・経済の基礎知識から投資の実践まで段階的に学習できるよう設計されています。「金融経済」では当機構の掲げる「お金の8つの力」を軸とした基本的な金融リテラシーを、「投資」では株式投資やNISAなどの実践的な投資知識を身につけることを目指しています。
「金融経済」カリキュラム(一例)
基礎知識の習得
プログラムの基盤となる「金融・経済の基本①②」では、経済の仕組みや金融システムの役割について学習しました。生徒たちは身近な例を通じて、お金が社会でどのように循環しているかを理解しました。
お金の8つの力

当機構の特徴的なカリキュラムである「お金の8つの力」では、以下の8項目について詳しく学習しました:
①稼ぐ・②貯める・③使う・④納める
「稼ぐ」では働くことの意味や様々な職業について、「貯める」では計画的な貯金方法と目標設定、「使う」では価値と価格の違いや賢い消費行動、「納める」では税金の種類と社会保障制度について学びました。

⑤備える・⑥贈る・⑦借りる・⑧増やす
「備える」では保険の仕組みとリスク管理、「贈る」では寄付やクラウドファンディングなど社会貢献の方法、「借りる」では良い借金と悪い借金の違い、「増やす」では資産運用の基本について理解を深めました。

ライフプランニング
「ライフプランニング①②」では、将来の人生設計とお金の関係について考察しました。生徒たちは自分の将来の目標を具体的に設定し、それに必要な資金計画を立てる演習を行いました。
「投資」カリキュラム
株式投資の基礎
「株の基本①②③④」では、株式投資の仕組みから企業分析まで段階的に学習しました。生徒たちは株式市場の役割や株価の変動要因について理解し、実際の企業を例に株式投資の魅力とリスクを学びました。
会計・財務分析

「投資に関する会計の話・財務分析①②」では、企業の財務諸表の読み方や分析方法の基礎を学習しました。損益計算書や貸借対照表の基本的な見方から、企業の健全性を判断する指標まで実践的な内容を扱いました。「株式投資の指標」では、PERやPBRなどの代表的な投資指標について学び、「テクニカル分析」では株価チャートの読み方や分析手法について理解を深めました。
NISA制度の活用
「NISA①②」では、新NISAを含む税制優遇制度について詳しく学習しました。生徒たちは制度の仕組みを理解し、将来の資産形成にどのように活用できるかを考えました。

授業の様子
授業では「この場合どう思う?」「みんなならどうする?」といった問いかけを随所に盛り込み、生徒が考え、自分の言葉で答える時間を確保しました。また、分析が関わる内容では、実際の株価チャートを用いたケーススタディを実施し、生徒たちが理論と実践を結び付けて学習できるよう工夫しました。

生徒の反応と学習効果
授業後のアンケートでは、以下のような声が寄せられました。
- 「お金について今まで考えたことがなかったけど、将来に向けて計画的に考えることの大切さが分かった」
- 「投資は怖いものだと思っていたが、正しい知識があれば資産形成の手段として活用できることを知った」
- 「NISAの仕組みを理解して、将来は活用してみたいと思った」
- 「企業の財務分析が面白く、もっと詳しく学んでみたいと思った」
多くの生徒が金融・投資に対する理解を深め、将来の資産形成に向けた意識を高めることができました。
今後の展開
今回のプログラムを通じて、生徒たちは金融リテラシーの基礎を身につけると同時に、実践的な投資知識も習得しました。今後は学んだ知識を活かし、模擬投資や実際の投資体験を通じて、より実践的な金融教育を継続していく予定です。
当機構では引き続き、全国の教育機関と連携し、体系的かつ実践的な金融教育の提供を通じて、次世代の健全な金融リテラシー獲得を支援してまいります。