東久留米高等学校(定時制)との共創プログラムにおける金融授業を実施

2025年7月1日(水)、東京都の講師派遣事業の一環で東京都立東久留米高等学校(定時制)の対面授業全2コマを実施しました。講師は、一般社団法人日本金融教育支援機構の高野具子が務めました。

参加したのは高校2〜4年生の計12名。16歳から20歳までの幅広い年齢層で、日中は飲食店などでアルバイトをしている生徒が多く、お金に対する関心も高いことが印象的でした。

授業の様子

【前半】

今回の授業では、従来のインプット型教材に代わり、「新社会人シミュレーションゲーム」を用いたアウトプット重視のプログラムを実施。手取り16万円を想定し、住居費・食費・通信費・娯楽費などの項目に予算配分を行うワークに、生徒たちはグループで取り組みました。

働いた経験のある生徒は自身の状況に当てはめて即座に記入を進め、初任給の実感や社会保険・税金の影響もより現実的に捉えている様子が伺えました。

【後半】

2時間目では、収支の振り返りを実施。「2万円余った」「4万円足りなかった」といった声をもとに、原因と改善策を話し合いました。「ファッションにお金をかけるため、他を抑えた」「食費に重きを置いた」といった発表からは、価値観の違いと、それに応じたお金の使い方の多様性が浮かび上がりました。

また、講師が自らの経験として「相続したお金を10年近く預金に眠らせてしまった」話を紹介すると、生徒からは「投資すればよかったのに」との声も上がるなど、金融に対する感度の高さも感じられました。

FESコンテスト紹介

授業の終盤では、FESコンテストの紹介しました。

昨年応募した卒業生・山田君の作品をみんなで視聴し、「ジンジブ賞」を受賞したことを紹介すると、生徒たちは「山田コンテスト」と呼ぶなど親しみを込めて盛り上がりました。実際にジンジブに就職した卒業生もおり、身近な成功事例として生徒たちにリアルな刺激を与えたようです。

教員アンバサダー 水野先生からのコメント

改めまして本日はありがとうございました。私の印象的なシーンは、高野さんご自身の経験を切実に話していたことです。母の死で譲り受けたお金を10年もそのままにしていた後悔、父の死で譲り受けた株の話は生徒にもかなり響いていたように感じました。皆ひとりの人間として、小手先のテクニックではなく、その人にしか話せないことに惹かれるのだと思います。

山田は「ジョブドラフト賞」受賞を仲間うちでかなり自慢していたらしく、相当な自信になったようです。彼は卒業して保育の専門学校で頑張っています。山田に続く生徒を輩出できるように私も引き続き頑張ります。

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