
2025年6月24日(火)、千葉県の成田高等学校付属中学校にて、中学2年生約125名を対象としたオンライン金融授業を実施しました。本授業は、当機構が推進する探究型学習プログラム「FESコンテスト」の導入として「お金のことを自分事にする」視点を養うことを目的に構成され、講師は当機構認定講師山本 将也、奥居 剛史が務めました。

「お金の8つの力」から、自分と社会との関係を知る
本授業の主軸となったのは、お金の8つの力(使う・稼ぐ・納める・貯める・備える・贈る・借りる・増やす)を軸とした金融リテラシーの基本的な考え方です。
たとえば「使う」では、モノの価値と価格の違いを水の例から考え、「稼ぐ」では高時給アルバイトの裏側に潜むリスクを紹介。さらに「納める」では税金の種類をクイズ形式で学び、「増やす」ではリボ払いや投資の仕組みにも触れました。



授業では「この場合どう思う?」「みんなならどうする?」といった問いかけを随所に盛り込み、生徒が考え、自分の言葉で答える時間を確保しました。
画面越しでありながら、生徒の反応や意見がしっかり返ってくる場面も多く見られ、金融に対する理解が「受け身」から「自分の問題」へとシフトしていく様子がうかがえました。
FESコンテストの紹介
授業の後半では、FESコンテストの概要を紹介。「お金の8つの力」の中からテーマを1つ選び、45~60秒のショート動画にまとめるという探究型の課題に、生徒たちの興味も高まりを見せました。
昨年度の中高生の受賞作品を視聴したことで、「自分にもできそう」「面白そう」と感じた生徒も多く、主体的な取り組みへとつながる土台づくりができました。FESコンテスト千葉県地区大会へ向けて生徒全員がチャレンジします。

授業後のアンケート
授業後のアンケートでは、以下のような声が寄せられました。
- 「とてもわかりやすかった。お金の怖い面も知れてよかった」
- 「投資やリボ払いのことは難しそうだと思っていたけど、身近な話として聞けてよかった」
- 「自分で調べたり動画を作ったりするのが楽しみになった」
多くの生徒が「とても興味深かった」「とてもそう思う」と回答し、授業前に感じていた「なんとなく怖い」「難しそう」といった印象が、「勉強になる」「社会に出る前に役立つ知識」へと前向きに変化していました。
今回の授業は、限られた時間の中でも生徒の関心を高めることに成功し「金融教育を自分ごとにする」きっかけとなりました。今後は、FESコンテストへの取り組みを通じて、生徒たちが調べ、考え、伝えるプロセスを重ねることで、さらに深い金融リテラシーの定着を目指していきます。
当機構では引き続き、全国の中高生に向けた実践的かつ探究型の金融教育の提供を通じ、次世代の健全な意思決定力の育成を支援してまいります。