
2025年7月30日・31日の2日間、東京都豊島区駒込の本郷中学校・高等学校にて、東京都講師派遣による金融教育授業を実施しました。両日とも50分×2コマの構成で行われ、40名の生徒が参加。メイン講師は中園和博、大竹明彦。サブ講師は濱田慧、鬼丸正彦が務めました。
1日目
前半は「新社会人シミュレーション」をテーマに、可処分所得をもとに固定費・変動費を整理するワークを実施。生徒たちは積極的に意見を交わしながら、黒字・赤字の収支を比較し、家計管理の工夫や改善の視点を学びました。




後半は「お金の価値」を取り上げ、時代ごとの物価や時給の変化をきっかけに議論を展開。さらに「風が吹けば桶屋が儲かる」の連想ゲームや、複利のシミュレーションを通じて、社会とお金のつながりや資産形成の重要性を実感してもらいました。




2日目
財務分析の全体像を学ぶパートから始まり、P/L(損益計算書)とB/S(貸借対照表)の基礎理解を深めました。家計を財務諸表に見立てて構造を組み立て、生徒自身に企業の財務諸表を作成してもらうワークを実施。特にP/Lについては正答率が高く、生徒の吸収力の高さがうかがえました。




後半は、スシローとくら寿司の財務状況を比較し、収益性・安全性の観点から議論。くら寿司が営業赤字となった時期を例に、損益分岐点分析のワークに挑戦しました。日常的に馴染みのある企業を題材にしたことで、生徒の関心も高まり、金融のリアルな視点に触れる機会となりました。


両日とも、生徒たちは集中して授業に取り組み、積極的に発言や質問を行う姿勢が印象的でした。日経ストックリーグに参加している生徒もおり、金融に対するアンテナの高さが感じられました。
参加者からのコメント
- 財務分析は難しかったが会社の財務の構造についてイメージが持てた
- P/L、B/Sを実際に使って企業の分析をしたことで、活用方法をとても理解することができた
- 資本金と借金の関係がわかりやすかった
- 単利と複利の利点と欠点がわかりやすかった
- 将来、投資をする時に、他の人でも思いつくような事では儲からないという事を頭に入れて、連想をしながら投資先を決めようと思った
当機構では、今後も金融教育を通じて生徒の主体的な学びを支援し、将来の選択肢を広げる機会を提供してまいります。