
2025年6月26日、聖学院高等学校2年生を対象に金融教育の出前授業を行いました。本授業は、聖学院高等学校教諭で当機構の教員アンバサダーでもある伊藤航大先生にご協力いただき実施に至ったものです。メイン講師は当機構の認定講師・高野具子と北島諭が担当しました。
前半:大人になる前に知っておきたいお金のこと
前半の講義では、「大人になる前に知っておきたいお金のこと」をテーマに「お金の持つ8つの力」のうち、特に「使う」「稼ぐ」「増やす」に焦点を当て授業をしました。生徒たちは、「物価高」「円安」といった社会的な話題から、「お金は人を変えてしまう」といった深い視点まで、さまざまなお金に関する興味を自由に発言してくれました。


さらに、「相場以上の金額で買うのはどんな時か」「消費・浪費・投資の違いを身近な例で考えてみよう」「お金を増やすにはどんな方法があるか」などのグループワークでは、日常生活と結びつけながら活発な意見交換が行われました。
特に印象的だったのは、授業後に生徒が自主的に質問に来たことです。
「投資と投機の違い」「FXはどちらにあたるのか」といった、より深い学びに対する関心が高まり、「お金を増やすこと」について自発的に考える姿が見られました。

後半:FESコンテストに挑戦しよう!
後半の講義は、「FESコンテスト応募に挑戦しよう!」をテーマにコンテストの概要や応募の意義を説明しました。


グループワークでは、普段よく見る動画を題材に、「どんな動画なら人に伝わるのか」「作り手として意識すべきこと」を考えるワークに取り組みました。

また、FESコンテストのテーマである「お金の持つ8つの力」のうち、「稼ぐ」に関連した講師自身の仕事経験を紹介すると、生徒たちは熱心に耳を傾け、自分のキャリアや将来を見つめる多様な意見交換が活発に行われました。


さらに、「レストランにおけるお金の流れ」を8つのお金の力に結び付けて図解で説明すると、生徒たちはテーマをより具体的にイメージできるようになり、自分の興味のあるテーマをワークシートに自主的に書き込む姿も見られました。

生徒の声や反応
授業後のアンケートでは、生徒たちから次のような声が寄せられました。
- 「お金を借りる仕組みや流れももっと詳しく知りたい」
- 「日本の銀行に資産を預けるメリットは本当にあるのか?」
- 「消費税は『使う』に入る?それとも『備える』?」
こうした具体的で実生活に直結する疑問が生まれたことは、生徒たちが「お金」を“自分ごと”として考え始めた証だと感じています。また、授業前は「金融」や「投資」を難しいものと感じていた生徒が、授業後には「楽しそう」「もっと知りたい」「勉強になる」と意識が前向きに変化したことも非常にうれしい成果となりました。
教員アンバサダー・伊藤先生からのコメント

生徒たちは今回の授業を通じて、お金への解像度が高まり、コンテストへのモチベーションも向上し、楽しんで学ぶことができたようです。
授業後の別の場面では、「消費税は納めるものだけど、そのお金は私たちの生活を支える備えにもなるのでは?」「所得税と消費税の違いは、小学生でも理解できるのか?」といった、お金の流れや“誰に伝えるのか”を意識した発言があり、学びが深まっていると感じました。非常に質の高い、温かいワークショップだったと思います。
今回の授業を通じて、生徒たちが「お金」について自分なりに考え、疑問を持ち、前向きに学び始めたことは、私たちにとって何よりの成果です。聖学院高等学校の皆さま、参加してくれた生徒の皆さん、誠にありがとうございました。
当機構では、学校ごと・学級ごとのニーズを丁寧にお伺いし、実践的で楽しく学べる金融教育をお届けしています。
金融教育の授業を検討されている学校関係者の皆さまは、ぜひお気軽にお問い合わせください。