
2025 年 11 月 29 日(土)、東京お台場の日本科学未来館7階未来館ホール にて「第 3 回 FES コンテスト Supported by ゆうちょ銀行」の表彰式を開催しました。
第 1 回 156 作品から始まった本コンテスト、第3回目の今年は、897 作品、23 都府県・174 校の応募へと拡大。
会場にはファイナリスト、小学生審査員、中高生・大学生、学校関係者、来賓・企業関係者、保護者など多様な世代が集まり、オンライン視聴を含め、盛況のうちに終了しました。
今年は、小学生の視点を反映する取り組みとして「小学生審査員賞」 を新設。
会場に集まった小学生ほか、各地域の小学校の授業で実施した約 180 名による投票で受賞作品が決定しました。
■来賓・審査員
【来賓】(総評)
安藤 聡 氏(金融経済教育推進機構〈J-FLEC〉理事長)
【審査員】
田内 学 氏 (一般社団法人日本金融教育支援機構 理事/社会的金融教育家/お金の向こう研究所 代表)
倉澤 慶子 氏 (株式会社ゆうちょ銀行 広報部長)
清水 順子 氏 (学習院大学 経済学部 教授)
島村 昌征 氏 (金融経済教育推進機構 教育企画部長)
山中 伸枝 氏 (株式会社アセット・アドバンテージ 代表取締役)
仲岡 由麗江 氏 (レオス・キャピタルワークス株式会社 営業本部 副本部長 兼 レオス営業部長)
伊東 愛結 氏 (静岡大学 教育学部 1 年/第 2 回 FES コンテスト審査員特別賞受賞者)
■受賞作品(敬称略)
| 賞 | 受賞者(代表者) 学校名 | 作品タイトル | 副賞 |
| 文部科学大臣賞 | 竹田 陽響 (大阪府立長野高等学校 高校 3 年) | いろいろな支払い方 | 金 3 万円・賞状・ 副賞メダル |
| J-FLEC 理事長賞 | 中下 心結 (大手前丸亀中学・高等学校 高校 1 年) | たかが買い物 されど買い物 | 金 2 万円・賞状・ 副賞メダル |
| 三菱みらい育成財団賞 | 伊藤 隆 (成田高等学校付属中学校 中学 2 年) | 納税のすゝめ | 金 1 万円・賞状 |
| 審査員特別賞 | 森本 陽仁 (大手前高松中学・高等学校 中学 3 年) | 教えておじいちゃん! | 金 1 万円・賞状 |
| 審査員特別賞 | 廣瀬 稜 (同志社香里中学校・高等学校 高校 3 年) | お金を借りることについて! | 金 1 万円・賞状 |
| クリエイター賞 | ローズ栄凛 (筑紫女学園高等学校 高校 1 年) | ジョンと考える貯金 | 金 1 万円・賞状 |
| 奨励賞 | 西川 実穂〈団体〉 (志学館高等部 高校 1 年) | 闇バイトダメ!!絶対!! | 金 3千円・賞状 |
| 奨励賞 | 姫野 栞奈〈団体〉 (福岡市立福岡西陵高等学校 高校 2 年) | お金を貯めるってかっこいい | 金 3千円・賞状 |
| 奨励賞 | 越智 聖矢〈団体〉 (愛媛県立松山中央高等学校 高校 2 年) | 正しく税金が使われる社会に! | 金 3千円・賞状 |
| 大学生特別賞 | ローズ栄凛 (筑紫女学園高等学校 高校 1 年) | ジョンと考える貯金 | 賞状 |
| 小学生審査員賞 | 西川 実穂〈団体〉 (志学館高等部 高校 1 年) | 闇バイトダメ!!絶対!! | 賞状 |
| オーディエンス賞 | 伊藤 隆 (成田高等学校付属中学校 中学 2 年) | 納税のすゝめ | 賞状 |
| 〈企業特別賞〉 ゆうちょ銀行賞 | 藤川 海七美 (大和青藍高等学校 高校 3 年) | 貯める力を育てよう! | 金 3 万円・賞状・ 「はりちょ*」 ぬいぐるみ |
*はりちょはゆうちょ銀行 企業キャラクターの名称です。
■受賞者フォト&コメント
受賞者の発表・受賞の様子と、スピーチの一部をご紹介します。
文部科学大臣賞
竹田 陽響(大阪府立長野高等学校 高校 3 年)
作品:「いろいろな支払い方」




〈審査員コメント(田内 学 氏)〉
「発信力に優れ、動画・プレゼンともに非常にわかりやすい構成でした。『3 秒で心をつかむ』という意識が作品にも表れており、これからの時代に求められる『伝える力』を体現していたと思います。今後の活躍を楽しみにしています。」
〈受賞者コメント〉
「まさか自分が選ばれると思わず、本当に驚きました。発表まで緊張していましたが、挑戦してよかったです。今回の経験を励みに、これからも学び続けたいです。」
J-FLEC 理事長賞
中下 心結(大手前丸亀中学・高等学校 高校 1 年)
作品:「たかが買い物 されど買い物」




〈受賞者コメント〉
「制作のために本を読んだり調べたりしながら進めました。努力が形になってとても嬉しいです。」
三菱みらい育成財団賞
伊藤 隆(成田高等学校付属中学校 中学 2 年)
作品:「納税のすゝめ」




〈受賞者コメント〉
「信じられない気持ちです。身に余る賞をいただき、本当にありがとうございます。」
審査員特別賞
森本 陽仁(大手前高松中学・高等学校 中学 3 年)
作品:「教えておじいちゃん!」




〈受賞者コメント〉
「小学生に興味を持ってもらえるよう意識して制作しました。発表中、前列の小学生が前のめりで見てくれていたことがとても嬉しかったです。」
廣瀬 稜(同志社香里中学校・高等学校 高校 3 年)
作品:「お金を借りることについて!」




〈受賞者コメント〉
「このコンテストを通して、一番学びになったのは自分自身でした。参加できて本当に良かったです。」
クリエイター賞
ローズ 栄凛(筑紫女学園高等学校 高校 1 年)
作品:「ジョンと考える貯金」




〈受賞者コメント〉
「多くの刺激を受け、とても楽しい経験になりました。また挑戦できる機会があれば参加したいです。」
大学生特別賞
ローズ 栄凛(筑紫女学園高等学校 高校 1 年)
※同作品「ジョンと考える貯金」



〈受賞者コメント〉
「再び賞をいただけるとは思っておらず、とても嬉しいです。」
オーディエンス賞
伊藤 隆(成田高等学校付属中学校 中学 2 年)
※同作品:「納税のすゝめ」


〈受賞者コメント〉
「受賞できてとても嬉しいです。応援してくれた皆さん、ありがとうございました。」
奨励賞

写真左から伊藤審査員、志学館高等部の皆さん、福岡市立福岡西陵高等学校の皆さん、愛媛県立松山中央高等学校の井上先生
<団体>西川 実穂(志学館高等部 高校 1 年)
作品:「闇バイトダメ!!絶対!!」



〈受賞者コメント〉
「参加のきっかけはプール利用券付きのワークショップでしたが、全国大会まで来られて本当に嬉しいです。」
<団体>姫野 栞奈(福岡市立福岡西陵高等学校 高校 2 年)
作品:「お金を貯めるってかっこいい」



〈受賞者コメント〉
「初めてのコンテストで賞をいただけて、とても嬉しいです。」
<団体>越智 聖矢(愛媛県立松山中央高等学校 高校 2 年)
作品:「正しく税金が使われる社会に!」




〈受賞者コメント〉
「生徒にとって良い経験になりました。来年度も挑戦したいです。」
小学生審査員賞
<団体>西川 実穂(志学館高等部 高校 1 年)
作品:「闇バイトダメ!!絶対!!」


〈受賞者コメント〉
「小学生のために制作した作品を、小学生自身に評価していただけたことが本当に嬉しいです。」
ゆうちょ銀行賞
藤川 海七美(大和青藍高等学校 高校 3 年)
作品:「貯める力を育てよう!」




〈審査員コメント (倉澤 慶子 氏)〉
「誠実に伝えようとする姿勢が、動画とプレゼンテーションの両方から伝わりました。」
〈受賞者コメント〉
「賞をいただけると思っていなかったので、とても驚きました。
小学生に楽しく学んでもらうことを意識して制作したので、それが伝わって嬉しいです。」
■パートナー企業および後援(敬称略)
【冠パートナー】
株式会社ゆうちょ銀行
【パートナー】
レオス・キャピタルワークス株式会社
株式会社ホテル三日月
【後援】
文部科学省
金融庁
消費者庁
東京都
■ファイナリストの発表と会場の様子
ファイナリスト 10 組は、本審査の場で制作意図、工夫した点、制作を通じて得た学びをプレゼンテーションしました。その後、作品動画の投映、最後に審査員との質疑応答を実施。自分の考えを言葉にし、映像表現と組み合わせて伝えるプロセスは、まさに本コンテストの特徴です。
質問に対して自ら考え答える姿に、会場からは何度もうなずきや拍手が送られ、若い世代の表現力・探究心・主体性が光る時間となりました。


















■参加者の声(抜粋)
会場では、発表を終えた参加者から「全国から集まった同年代のレベルの高さに刺激を受けた」「動画だけでなく、伝え方や視点を学べた。挑戦してよかった」「学校外で評価される経験が、自信につながった」といった、さまざまな声が寄せられました。
作品制作という枠を超え、仲間の存在・視点の違い・伝える難しさ・成功体験・悔しさなど、多様な学びや気づきが生まれていたことが印象的でした。
■小学生審査員制度が生んだ学び
今年初めて導入された「小学生審査員制度」では、会場審査と事前審査を合わせ、約 180 名の小学生が投票に参加しました。作品を「小学生目線」で評価することで、実際に伝わっているかどうかがリアルに反映される新たな審査視点として機能しました。
審査後には、「闇バイトは絶対にダメだと思った」「働く前に家族に相談しようと思った」「もっとお金について学びたくなった」など、作品から学びを得た声が多く聞かれました。
小学生の反応からは、動画やプレゼンテーションが「知識の伝達」だけではなく、考えるきっかけや行動変容につながったことがうかがえます。今回の制度は、つくる側と受け取る側の距離を縮め、「金融教育が次の世代へつながっていく循環」を生む取り組みとなりました。


■来賓総評(金融経済教育推進機構〈J-FLEC〉理事長 安藤聡様)

金融経済教育推進機構〈J-FLEC〉 安藤理事長からは、「中高生が小学生に向けて金融を伝えるという本コンテストの仕組みそのものが、非常に意義のある取り組みである」とのコメントをいただきました。
また、短い動画であっても金融について楽しく学ぶきっかけとなり得ることに改めて触れ、「今回得た経験を基に、学び続け、挑戦を重ねてほしい」と、参加者へエールが送られました。
■大学生運営委員会の取り組み
本コンテストは、昨年に続き全国の大学生運営委員会によって支えられています。
当日の司会進行、受付運営、クラウドファンディング等に加え、今年は新たな取り組みとして、大学生が主体となり活動領域がさらに広がりました。大学生が金融教育講座を受講し、ワークショップ内のお金の授業パートを担当したほか、ライブ配信体制の構築、公式グッズとしてトートバックの企画・制作・販売など、企画から実行まで大学生が中心となって取り組みました。
こうした実践の場を通じて、大学生自身も金融知識だけでなく、企画力・発信力・チーム運営力などを磨き、自身のキャリア形成にもつながる経験となっています。大学生運営会委員長の中島さんからは「受賞した皆さんも、次は運営側として参加してくれる日を楽しみにしています」といったコメントもありました。


大学生運営委員長の中島さん
公式グッズのトートバッグ









■交流会の様子
表彰式終了後は、受賞者・引率教員・保護者・審査員・パートナー企業等による交流会を実施しました。
作品づくりを通じて培われた学びや気づき、制作背景、今後挑戦したいことなど、多世代で活発な対話が生まれました。
こうした活動は、受賞した中高生にとっては学校外での学びや社会との接点となるキャリア教育の機会となり、また運営を担った大学生にとっても、ネットワーク形成や実践的な経験につながる貴重な場となっています。










■アーカイブ配信について
当日の表彰式の様子は、以下よりご視聴いただけます。
プレゼンテーションや審査員との質疑応答など、会場の雰囲気とともにご覧ください。
▶ アーカイブ動画を見る(YouTube/視聴無料)
https://youtu.be/MPLLMzjcob0
※来年度の開催情報や応募方法については、公式 HP および公式 SNS にて順次お知らせいたします。