
2025年1月22日(水)と24日(金)の2日間、東京都の講師派遣事業にて東京都立南多摩中等教育学校の3学年4クラス計160名の生徒を対象に、各50分の金融教育出前授業を実施しました。
講師を一般社団法人日本金融教育支援機構の中園 和博、大谷 明が務めました。


授業の様子

今回の授業は東京都の「金融リテラシー向上のための講師派遣」事業の一環として行われました。
生徒が公民科の教科書で学習した金融の単元(金融のしくみ、財政の役割)を当機構の講師が直近の時事ニュースなどを織り交ぜながら専門家の視点で補完しました。
また、生徒のみなさんが冬休み中に取り組んだ課題『200万円でバーチャル株式投資』の結果を基に株価変動の要因などをペアで比較したり議論したりと分析しました。一つの銘柄に集中して投資をした生徒さんもいれば分散投資を試みた生徒もいました。
冬休み明けの損益がマイナスになってしまった生徒には失敗から学ぶことを教え、大きくプラスになって喜ぶ生徒には株価は常に変動することを講師が伝えました。
さらに、中学生にも身近な過去のニュースを取り上げ株式投資について学習しました。
企業の株価チャートから「なぜ上がったのか?」「なぜ下がったのか?」をクイズ形式で考えてもらい、その理由を講師が解説しました。



バーチャル株式投資で生徒が選んだ銘柄についても解説し、株価変動の背景にある社会情勢や企業情報などリアリティのある話に生徒のみなさんは惹き込まれている様子でした。
投資と投機の違いにも触れ、株式投資をするときには長期で保有することや、会社をよく知りニュースをチェックすること、よく分からないものには投資をしないことなど、株式投資のコツや注意点について学習しました。

出前授業を通じて、金融はお金を獲得することだけが目的ではない事や、社会の中での金融の役割について改めて生徒のみなさんに伝えることができました。授業後も講師に積極的に質問をする生徒さんの姿が見られ、教科書を超えた経済の授業に探究心が刺激されたようでした。
今回の授業は、教員アンバサダーである田中駿一先生より教育の視点で授業内容や構成にアドバイスをいただき、認定講師による金融の専門家の視点を加え発展させた共創事例となり、その相乗効果により生徒のみなさんの探求心をより深める授業を実現しました。
田中先生からのコメント
専門家である講師のお話は、教科書ベースでは身近な経験になり得ないリアリティのある内容でした。
かつ実社会で必要とされるスキルは何なのか、気づくことができました。
貴重な機会をいただき、誠にありがとうございました!

授業後のアンケート結果
- 投資と投機の違いがよく理解できた。
- 将来は実際に株式に投資したいと思った!
- 身近な企業の株価が上がった理由、下がった理由がわかり参考になった。
- 投資は怖いというイメージを持っていたけれど、イメージがだいぶ変わった。
- クイズが面白く、中学生にもわかりやすい説明で良かった。
- 投資そのものだけでなく、考え方や視点、何に気を付ければいいのかがよく分かった。
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