2024年10月25日(金)、11月7日(木)、2025年1月16日(木)の3日間、東京都島しょ部の大島町立つばき小学校、新島村立新島小学校、大島町立つつじ小学校の小学4年生〜6年生の児童49名を対象に、全4回のワークショップ型金融教育オンライン授業が実施されました。
講師を一般社団法人日本金融教育支援機構の皆越慎吾、永田真仁、德永智穂、秋葉裕幸、隆杉美和子、高田彩香、野田拓也が務めました。
授業では、小学生親子を対象とした金融教育イベントで好評を得た「コロッケを高く売れるのは誰だ!?」のコンテンツを小学校の授業用に新たに改良した教材「子ども社長になってコロッケをヒットさせよう!」を使用しました。
授業前半は子ども達が大好きなコロッケを題材に輸入と輸出、外国の通貨や為替、需要と供給、商品に付加価値をつけること等を小学生の視点で学びました。授業後半のワークでは3〜4人のグループに分かれて会社をつくり、社長やデザイナー、営業やマーケティングなどの役割分担をしてヒットするコロッケのアイデアを考え、グループ毎に発表しました。
10月25日(金)大島町立つばき小学校6年生
大島町立つばき小学校では6年生11名を対象に45分間のオンライン授業が実施されました。講師によるクイズ形式の自己紹介でクラスの雰囲気があたたまり、輸入や外国の通貨に関するクイズにも児童が積極的に答える様子が見られました。
後半のワークでは、コロッケの材料に必ず入れるというルールの「食材カード」を1種類ずつ各グループの社長さんにモニター前まで引きに来てもらいました。「うどん」や「桃」など予想外の食材カードに笑い声が上がったり頭の中に「?」が浮かんでいる様子の児童もおり、講師から「デザートのようなコロッケがあってもいいよね!」などとアドバイスがありました。授業の終わりにはグループ毎に様々な付加価値のついたコロッケが完成し「ユーチューバーに宣伝してもらう!」と売り方を考えているグループもありました。
11月7日(木)新島村立新島小学校4年生・6年生
新島村立新島小学校では4年生18名と6年生14名の2クラスを対象に各45分間のオンライン授業が実施されました。両クラスとも児童の元気が良く、前半の講義では講師の問いかけに対して沢山の発言が見られました。
後半のワークに入るとクラスの雰囲気は一転し、グループ毎に「どんな食材を入れれば高く売れるかな?」「誰に宣伝してもらえば人気が出るかな?」と夢中になってワークに取り組む姿が印象的でした。発表では、材料に新島の特産品「あしたば」を入れたコロッケなど、新島を盛り上げたいという日頃のクラスの取り組みを反映したコロッケも出来上がりました。デザイナー担当の児童は、皆で話し合ったコロッケのイメージを絵に描いて講師やクラスメイトに見せてくれました。
授業に参加した生徒の感想
- コロッケでも売り方を変えるだけで魅力的になることに気づいてびっくりした。
- どんな人に食べてもらうかや、どんな人なら高く買ってくれるかを考えたことがなかった。考えてみると色々なアイデアが出てきた。
- これからもどんな工夫をすれば人が欲しいものを作ることができるか考えていきたい。
1月16日(木)大島町立つつじ小学校4年生
大島町立つつじ小学校では4年生6名を対象に45分間のオンライン授業が実施されました。前半の講義にはしっかりと耳を傾け、クイズやワークになると積極的に答えクラスメイトと協力していたメリハリのある児童の様子が印象的でした。
後半のワークでは役割分担も食材カード選びもスムーズに決まり、どの児童も意欲的に授業に取り組んでいました。発表では「観光客向けに島の食材を使ったコロッケをつくる」という地域の経済活性化に繋がるアイデアや、子どもが好きなお菓子を材料に入れた「たい焼き型コロッケ」などマーケティングにも小学生の視点が際立ち、お互いのグループの発表を興味深く聞いていました。
「金融×ICT活用」を融合させた学び
全4回の授業を通じて、どのクラスも身近な「コロッケ」を題材にお金に関する学びを自分事として捉え考えを深めました。またオンラインでの授業形式であっても、学校の先生方がタブレット端末を活用して児童がワークに取り組んでいる手元や発表の様子を講師と共有することで、双方向のコミュニケーションが実現し「金融×ICT活用」を融合させた学びの良い実践例となりました。
一般社団法人金融教育支援機構では、今後も全国各地の学校へ向けて楽しくわかりやすい金融教育授業を届けてまいります。